空に願いを…


そして、私はある人に電話をした
今日はその人に会いにきた


「お入りください」


『こんにちは、さつきさん』


「あら、もうそんな時間?ごめんなさいね、仕事が立て込んでいて」


白衣姿のさつきさん
見るのは初めてだった


「それで、話ってなに?返事を聞けるのかしら?」


『はい、私…お引き受けします』


さつきさんは驚いた顔をしたが
そう、とホッと顔にも見えた


「大丈夫?親御さんには話したの?」


心配そうに訪ねてくるさつきさんに
親に勘当された事を話した
こればかりは仕方がない
いつかわかってくれるかもしれない

そう信じるしかない…


「これからのスケジュールなんだけど…」

さつきさんの言葉に
私はメモを取りながら聞いた
忘れないためではない
一分一秒たりとも無駄にしないためだ
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