空に願いを…
「ありがとうございました!」
お昼時はかなり忙しい
次から次へとお客さんが来る
だが1時を過ぎれば、お客さんはパッタリ減り、落ち着きを見せる
この時間から3時前までに
夜に備えて下ごしらえをする
昼に作り置きして残ったお弁当をつまみながら、パートのベテランさんと
楽しく話しながら
これがまた、楽しい
「すみません」
その声にはーい、と反応する
時刻は2時半
この時間にお弁当を買いに来る人は
食べ損なった人だろうか
そう思いながら
カウンターへと顔を出した
『いらっしゃいま…せ』
そこには数年前
私を殴り勘当だと言った父と母がいた
最後に会った時より
遥かに白髪が増えている
そして、あんなに偉大だった父が
小さくも見えた