アシスタント!!
敵!!
そのまま直見が休んで2日が過ぎた。
休むと言って出たので、たまには親孝行でもと、実家に帰っていた。
「あんた、仕事は?いいの休んで」
家業は食堂だった。皿を洗いながら母が。
ただでさえ出戻りなのだ。
急に帰ってくると何があったのかと心配にもなるだろう。
「いいの。たまには息抜きしないと」
「そんなこと言って!喧嘩でもして辞めてきたんじゃないでしょうね!?」
さすが母親。お見通しだ。半分は当たっている。
「明日には帰るのよ!?いいわね?」
「はいはい」
せっかく温泉にでもと思ったが、何しろ自営業なので、気まぐれに
帰ったところで、親にも休みがない。それなりに繁盛しているのでそう簡単には休めない。
とりあえずお互い元気な姿は確認できたし、と仕方なく翌日の午前中には部屋に戻った直見。
その翌日。
仕事に出向いてみると、那住の部屋の前に、30代くらいのスリムな美人が立っていた。
大きめのサングラスを掛け、ブランドもののワンピースにコートを纏った、派手な姿で。
この前、本屋のグラビアで見た顔で、見覚えのある顔だ。
「あの、なにか…」
「あなたは?」
恐る恐る声を掛けた直見に、サングラスをずらして、逆に聞いてきた。
「私は、この部屋の関係者です」
「関係者…特別なご関係?」
ずいぶん不躾だ。
「いえ、アシスタントですが」
「よかった!ワタクシ、那住の妻です」
女は、得意気にサングラスを外した。
そういえば、那住にも離婚歴があったはずだが。
確か10年ほど前に結婚し、3年で離婚したと週刊誌で見たことがある。
元、をつけないところを見ると未だ別居中ということか。
那住本人には無粋なことはあえて聞くこともなかった。
子供はいないはずだ。
那住の作品が実写版で映画化され、新人で抜擢されたのが彼女だった。
当時、顔合わせで出会った、まだまともな格好をさせられていた
那住の外見に一目惚れした、にわかファンだった彼女の方から
猛アタックし、完成試写会で、
電撃結婚発表したと話題になった。
休むと言って出たので、たまには親孝行でもと、実家に帰っていた。
「あんた、仕事は?いいの休んで」
家業は食堂だった。皿を洗いながら母が。
ただでさえ出戻りなのだ。
急に帰ってくると何があったのかと心配にもなるだろう。
「いいの。たまには息抜きしないと」
「そんなこと言って!喧嘩でもして辞めてきたんじゃないでしょうね!?」
さすが母親。お見通しだ。半分は当たっている。
「明日には帰るのよ!?いいわね?」
「はいはい」
せっかく温泉にでもと思ったが、何しろ自営業なので、気まぐれに
帰ったところで、親にも休みがない。それなりに繁盛しているのでそう簡単には休めない。
とりあえずお互い元気な姿は確認できたし、と仕方なく翌日の午前中には部屋に戻った直見。
その翌日。
仕事に出向いてみると、那住の部屋の前に、30代くらいのスリムな美人が立っていた。
大きめのサングラスを掛け、ブランドもののワンピースにコートを纏った、派手な姿で。
この前、本屋のグラビアで見た顔で、見覚えのある顔だ。
「あの、なにか…」
「あなたは?」
恐る恐る声を掛けた直見に、サングラスをずらして、逆に聞いてきた。
「私は、この部屋の関係者です」
「関係者…特別なご関係?」
ずいぶん不躾だ。
「いえ、アシスタントですが」
「よかった!ワタクシ、那住の妻です」
女は、得意気にサングラスを外した。
そういえば、那住にも離婚歴があったはずだが。
確か10年ほど前に結婚し、3年で離婚したと週刊誌で見たことがある。
元、をつけないところを見ると未だ別居中ということか。
那住本人には無粋なことはあえて聞くこともなかった。
子供はいないはずだ。
那住の作品が実写版で映画化され、新人で抜擢されたのが彼女だった。
当時、顔合わせで出会った、まだまともな格好をさせられていた
那住の外見に一目惚れした、にわかファンだった彼女の方から
猛アタックし、完成試写会で、
電撃結婚発表したと話題になった。