失恋にはバリスタ王子の恋ラテをどうぞ。
Menu~3.過去の傷は、誰しも持っているもの。
明後日、あたしは約束……無理矢理こじつけられた約束を守って、カフェの前にいる。
LI○Eには、〈ちゃんと、お洒落してこいよ〉の強迫……お願い付きだった。
今日は、グレイッシュミントカラーのバックファスナーワンピースに、白のストラップ付きヒールとキレイ目なお洒落をした。
下ろした天然パーマの黒髪は、左サイドに流している。
「うわー……」
ショーウィンドウに映る自分を見て、無償に照れくさくなった。
「絶対からかわれる……」
翔の事だから、不敵に笑って、「本気でお洒落してきたのかよ、馬鹿じゃねーの?」とか言いそう。
あぁ、帰りたい!!
でも、不思議ね……お洒落をしようとして、服を選んでる時間は、すごく楽しかったし、心が踊った。
もう感じることはないだろうって思ってた感覚。