失恋にはバリスタ王子の恋ラテをどうぞ。
「林檎…さん?」
「はい、お久しぶりですね」
あたしはまさかまた会えると思っていなくて、あたしは嬉しくなる。
「あの、この間は通りすがりだって言ってましたけど…」
これで確信する。
mikiさんは、たぶん通りすがりなんかではなくて、ここに用事があるんだわ。
聞いていいものかと悩んでいると、それを察してか、miki
さんは小さく笑う。
「私が、ここに何かあっていると…気づいていますよね」
「すみません、なんとなく」
あたしの言葉に、mikiさんは少し儚げに笑う。
なんだか、mikiさんが太陽の照りつける光と一緒に消えてしまいそうだった。
「あの……少しだけ、話しませんか?」
なんとなく、ほっておけないなと思った。
その表情の理由が知りたい。
「え……?」
あたしの誘いに、mikiさんは不思議そうにあたしを見つめる。
「もう少し歩いた所に、公園があるんです。どうですか?」
「あ…ふふ、ぜひ」
あたしの誘いに、mikiさんは笑って頷いてくれた。