梅に鶯 ~新選組と私に刀~
【土方歳三】




女中が着替えを拒んだとき


山崎が、すぐに名乗り出た


そして、俺に目で訴えた


良くないことだと




山崎に任せて、永倉と足を洗いに行く




戻り廊下にまだ、皆がいるということは


着替えは、まだ終わっていない












襖が開くと、すすり泣く女中が

出て行った






「中にどうぞ」






山崎が悠真の枕元に座る




その顔は、強張っていた





少し布団を剥ぎ


悠真の着物を胸が見えないように


開いた




!!!!!!





「なんと!!」





近藤さんが、声を上げた


他は、声も出なかった



俺もその一人



「暴力を振るわれていたのでしょう
着物で隠れる所は、全てこのような痣が
あります
時が経てば消えるものもありますが
遺るものもあるかもしれません」



「一体……誰から」



「わかりませんが……
今は、体を治すことが先です
意識が戻るまで、付き添わせて下さい!」







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