梅に鶯 ~新選組と私に刀~
「近藤、土方…少し話をしたい」



会津の代表として、屯所にいた広沢さんを近藤さんの部屋へ



「朝比奈さんに、知らせる
悠真にもしもの事があれば、会津も
新選組も、それなりの処分ある
……悠真は
徳川家定様の御息女だ」





「なぜ、公表されていないのですか?」




「朝比奈さんが言うには、家定様は
とても、頭の良い方で……

わざと馬鹿な振りをしていたそうだ

幼少より、廻りを信じることが出来ず
非常に警戒心の強い方だと…

悠真が生まれた時は、男であっても
公表するなと隠した

徳川の後継争いに、嫌気を刺され
悠真を普通の家庭に嫁がせる目的で
遺言を書いたそうだ」






桂は、世間に知られていない

悠真の存在を知っても

悪用しようとしなかった


だから、桂には素直に本音を言ったのか







「そうだ!!松本先生を呼ぼう!!」



奥医師 松本良順



「悠真のことも知っているかもな」








意識は戻らないが


顔色も良くなった










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