梅に鶯 ~新選組と私に刀~
会津屋敷を後にして

芹沢さんらと別行動での帰り道


「近藤さぁーん!!土方さぁーん!!」


ぶんぶんと大手を振り回し

呼ぶのは、やはり悠真


「ったく…凄え声だな……」


顔を引き攣らせる歳を見ると

なんだかおかしくて、笑ってしまう


「はっはっはっ!元気な証拠さ!」



近くまで行くとそこが茶屋の前で

いかにも他人を気取る広沢さんが

座ってお茶を飲んでいた


そういえば、騒ぎ過ぎて追い出されたのだ



「ご一緒にいかがです?」


皿に乗ったみたらし団子達

およそ四人前?

もしかしたら、俺達を待っていたのだろうか?と思わせる


「早く座ってくれ!
これ以上目立ちたくない!!」


広沢さんに促されて、団子を頂くことに



他愛ない話をしてても

なぜだか、楽しかった

柄巻の話になると


「悠真の刀狂いは、病と同じだ
刀の事となると、いつもより煩い!」

「広沢さんは、本ばっかり読んでいるから
少しは、刀の手入れした方がいいですよ」

「してるよ!」

「本当ですかぁ~?」


広沢さんと悠真のやり取りは

歳と総司のようだ











「では、また!」








2人と別れ、屯所へ

なんと!

広沢さんから皆に、団子の土産を頂いた


これには、全員大喜び


とりわけ甘党の総司は、大喜びした








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