梅に鶯 ~新選組と私に刀~
広沢さんが部屋を出たのと入れ替わりで

容保様がみえた

慌てて頭を下げた


「悠真…あまり、広沢を虐めるな」

「ふふふっ すみません…面白くて」

「浪士組、面を上げよ
京都守護職 松平 容保だ
そちらから、順に名を名乗れ」

「芹沢鴨にございます」

「近藤勇にございます」

「新見錦…」

「山南敬助…」

「土方歳三…」

「沖田総司…」

「永倉新八…」

「原田左之助…」

「藤堂平助…」


   ・
   ・
   ・



俺達が挨拶を終えると

丁度、広沢さんが戻って来た



「私は、悠真です!」

「公用方 広沢 安任」



会津公が筆を持ち


「壬生浪士組と、しよう
其方らは、会津藩預かりとする」


スラスラと書いている横から

悠真が会津公へ進言する


「支度金がいりますね
それから、新入り用の武具も
それと…」

「まだあるのか?」

「門に表札が欲しいです」



まるで、悠真が浪士組の一員のように

色々と頼んでくれた


「わかった」


そして、悠真の頼みをすべて

会津公は聞き入れて下さり


俺達は、〝壬生浪士組〟として

活動することを許された






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