梅に鶯 ~新選組と私に刀~
引き留めたかった



もしも、引き留めれば




悠真は、本音を言ってくれただろうか












翌日







悠真が来ていることは、知っていた



しかし



幹部が誰も、悠真についていなかった


だから、悠真が襲われそうになった





騒がしい音に、総司と駆けつける


8人の平隊士がのびていた







「ごめんなさい……手加減出来なくて」



「悠真!大丈夫?怪我とかない?」


総司が、ワタワタする


「大丈夫ですよ!」


「これは……
どういうことだ……」


低く唸る、この声の主は、朝比奈さん


「お兄ちゃん!!違う!!
誤解しないで!!」


「土方……答えろ」


悠真が俺の前に立ち


「聞いて!!」


「俺は、土方と話をしている!黙ってろ」


「お兄ちゃん!!」


「悠真!お前は、たまたま無事にすんだ
もしも、襲われていたら
こいつらを俺はゆるさん!!
一人にするなと、あれほど言ったのに」



悠真ごしに、朝比奈さんが俺を睨む




「違うの!!私が」


「新選組から、手を引け!!
もういいだろう!!お前の望み通りだろ!
容保にわがまま言って、皆を振り回して
新選組を作ったんだ!!満足だろう!!」


「どうして…聞いてくれないの?」


「聞いている!!
お前の望みをすべて、叶えてやっただろ!
俺の望みも叶えてくれよ!!」


「わかった
今度の縁談は、受ける
例え、相手がどのような方でも
その方に嫁ぎます」








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