✡。:*寵愛姫✡。:*
蓮「俺達の仲間にならない?」

仲、間?

スッとなにか記憶のようなものが頭をよぎった。

顔が見えないけどみんなが笑っている。

きっとこれは楽しかった思い出。

でも、私はこの光景を知らない。

いや、覚えてないだけなのかもしれない。

なにか、大事な、大切なことを忘れている気がする。

うちが考え事をしているのを驚いてしまったと思われたらしい。

類が蓮の代わりに説明をしてくれた。

類「急に驚かせてすみません。僕達にはここにいる以外にたくさんの仲間がいるんです。で、僕達はその大勢の仲間をまとめるトップの立場にいます。僕達の仲間はみんな傷を抱えています。でも、それを乗り越えて大切なものを見つけたいと思っている奴らばっかりなんです。」

類の目はとてもイキイキとして、でも、なにか心の奥底に沈んでいる大きな闇があるような気がしてならなかった。

でも、まだ踏み込んじゃいけない。

そんな気がした。

みんなを見てみるとさっきまで気づかなかった何か大きな闇が心の奥底にある気がした。
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