LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
流行りの言い回しだ。
「死ね」と口にする生徒が多いと、教師はよく怒っている。
でも、理仁くんの「死ねばいいのに」は重みが違った。
思念と言葉が、理仁くんの本来のチカラだ。
その彼が父親のために選んだ言葉が、「死ねばいいのに」だなんて。
「深刻そうですね」
「あの祥之助坊ちゃまが自分の父親だったら、海ちゃん、どう?」
「絶対イヤです」
「そんな感じなの、おれんち」
祥之助は黄帝珠に操られて、そのチカラに依存している。
リアさんと理仁くんは、そんな祥之助に対して強烈な嫌悪感を示していた。
リアさんは、朱獣珠に振り回されてきたとも言っていた。
【朱獣珠の乱用?】
「そのへんでやめといてよ。話せるときが来たら話すし」
「リアさんにも、同じようなことを言われましたよ。全部を話せるような深い仲ではない、とね」
「うちの事情、特殊だから」