LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
「でも、ネットで個人情報の収集って、イヤな作業ですよ。ディスったりアジったりするたびに、自分がすり減る感じがする。
ネットは、自分が楽しめる範囲でゲームするために使いたいもんです」
【ゴメン、瑠偉】
とっさに洩れた言葉に、瑠偉がキョトンとした。
気まずい。申し訳なく思っても、普段は言えずにいるから。
「えっと、いや……瑠偉には、苦労ばかり掛けていて。わかってるんですよ。その……甘えて、頼りきりで、ゴメン」
うつむいたぼくに、瑠偉と反対側から手が伸びてきた。
思わずビクリとする。
理仁くんがぼくの頭を撫でた。
「姉貴も言ってたけど、海ちゃんって、いい子だね」