LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
鈴蘭さんが、服の上から青獣珠に触れながら、眉をひそめた。
「タイムリミットを示してるように感じますね。針が一周して、文字盤全体が暗転したらおしまい、って」
異物を侵入させたリアさんのココロのタイムリミットか。
他人のココロに閉じ込められたぼくたちのタイムリミットか。
いずれにしても、この直感はきっと正しい。
玄獣珠がうなずく気配がある。
煥くんが眉間にしわを寄せた。
「この部屋から出て、先に進みたい。けど、ヒントも何もない。しかも、ここはリアさんのココロの中だろ? 部屋に傷を付けるのもまずい気がする」