LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
〈放課後、時間ある?〉
今すぐ通話アイコンに触れたい衝動に駆られた。
迷ったけど、結局、文字で返答する。
〈あります〉
OK、とポップなスタンプが送られてきた。
続く言葉に、ガッツポーズ。
〈ごほうびあげる。デートしよっか〉
瑠偉が背伸びして、のぞき込もうとしてきた。
ぼくは長身を活かして、瑠偉の視界からスマホを引き離す。
「おまえ、それ、二重三重にムカつくぞ!」
「はいはい」
「経験ないくせに!」
「え、瑠偉はあるんですか?」
「あるし!」
「人は見掛けによらないものですね」
「おまえもさっさと卒業してみせろ、DT!」