LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
「その文天堂祥之助が、あの動物たちと関連しているんですか?」
「野良を、あいつが大量に買ったらしい」
「あの女の子たちは?」
「文天堂って、モテるらしいぞ。人脈がとにかく広いって話だ」
「瑠偉、その疑惑はどのくらいの確度があると考えてます?」
「胸クソ悪いこと言ってるって、自分でもわかってるよ。
でも、おれはさ、辰珠くらいのちゃっちい宝珠のチカラでさえ、人間ひとりの人生を狂わせるのには十分だって、子どものころに目撃したんだ。
超常的なチカラの前では、誰が何をしたっておかしくないと思う」
瑠偉の口調は確信的だ。
でたらめを口にする男じゃない。
それなりに調べて証拠をつかんだ上で、物を言っている。
「どこからそんな情報を?」
「最初は勘だよ。でも、文天堂を尾行して、実際に見た。あいつが、あの異様な放心状態の不良少年少女をはべらせてる現場。それと、黄色っぽい光、みたいなもの」