LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
「黄色っぽい光?」
「みたいなもの、だよ。マクスウェルが電磁波の一種であると唱えた光、それ自体じゃなくてさ」
「アインシュタインが粒子と唱える光、それ自体でもない?」
「おまえが持ってる玄獣珠がボワッと光って見えるほうの、光。光みたいな何かだけど、三次元的に科学できないアレ」
ぼくは軽い頭痛を覚えた。
「昨日の今日で、この展開ですか」
「どした?」
「昨日、能力者に出会ったんですよ」
「マジ?」
「しかも、四獣珠の預かり手のうちの一人でした」
「宝珠って、集まりたがらない性質を持ってるだろ?」
「用事があるときは集まるようですよ」
「つまり、その用事があれか?」
瑠偉は、放心状態の女の子たちへと、あごをしゃくった。
「もしそうだとしたら、ぼくは何をすればいいんでしょうか。厄介だな」
「情報と仲間を集めるのがセオリーじゃねぇの? ひとまず、玄獣珠を文天堂祥之助に引き会わせてみよう」