LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
鈴蘭さんの青い目がうろうろとさまよう。
「あの、超能力っていうか、えっと……」
「ゴメン、いきなりな言い方しちゃった。鈴蘭、警戒しなくていいよ。うちのパパもそうだし、この海牙さんもそうだから」
「え……ほんと?」
「うん、ほんと。だから、わたしの前では隠し事をしなくて大丈夫。わたし、バラさないし、パパに頼んで鈴蘭を護衛してもらうこともできる」
鈴蘭さんはうなずいて、短くギュッと、さよ子さんに抱き着いた。
そして、ぼくを見上げて言った。
「あなたも四獣珠の預かり手ですよね?」
この人はどんなチカラを持っているんだろうか。
見たところ、鈴蘭さんの身体能力は一般的な文科系の女の子だ。
筋力の乏しさは、さよ子さんといい勝負。