キミに…Kiss
「しつこいぐらい俺にさんざん好きとか言ってたクセに…。蓮見とかいう男が声かけてきたら、簡単にのりかえたんだろ?」
「えっ」
「お前の気持ちなんか、その程度のモンなんだよ!」
「それ…本気で言ってるの?」
こっちを悲しそうに見る涙を浮かべた大きな瞳。
それを見て、いつもの自分をようやく取り戻した。
今の俺…かなりヘンじゃん。
コイツが他のヤツを好きになったら、それは自分にとっては好都合なはずで。
ましてや、俺には全く関係のないことなのに調子が狂いっぱなしで──・・・