キミに…Kiss
「うわぁ~どうしよう。えーと水族館でしょ。それに定番の遊園地でしょ!それにまた陸とショッピングもしたいし」
嬉しさ100倍のあたしは、陸と行きたいところが出てきて止まらなくなっていた。
だから、こっちまで切なくなったさっきの陸の行動を
一瞬にして見逃しちゃったんだ。
あの時、あたしがちゃんと気づいていたら──・・・
「調子に乗ってんな!」
「イタッ!」
すかさず、陸のデコピンが久しぶりに飛んできた。
「そんなにいっぱい行ける訳ねぇだろ?」
「だってぇ~っ!」
「1つに決めれねぇんだったら…行くのやめるか?」
「それは絶対にダメ!じゃあ遊園地でいいから!」
慌てるあたしを見て、その時、陸が見せたのは何日か振りの笑顔だった。
「約束を破ったら一生お前に恨まれそうだしな。その日1日、お前にしっかり付き合ってやるよ!」