キミに…Kiss

「 ♪ ~  ♪ ~ 」


(↑バカ女の鼻歌)


※下手すぎて何の唄かは不明。



「それにしても…いつ会っても愛理ちゃんは嬉しそうだよね?」


「だって、陸の顔が見えたんだもんっ!」


突撃の後は3人で一緒に体育館に行くのが日課になっていて、その間 俺はいつも無言。


「そんな笑顔いっぱいで返事をされると、誘いにくいんだけど…。愛理ちゃん、今日って時間ある?」


「えっ?」


校舎から外に出た時、一瞬だけ風が吹き、バカ女の長い髪の毛が俺の頬に触れた時だった。


「どっかに寄って帰らない?」


宣言どおり、龍ニがバカ女を誘った。


「それって、陸も一緒?」
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