キミに…Kiss
「……愛理」
そして目を合わせたと同時に、あたし達は自然と抱き合っていた。
「ここであたしがはじめて…陸にキスしたんだよね?」
「あん時、めちゃくちゃビックリした」
「って言うか、陸、怒ってたよ」
「お前と一緒にいると、振り回されて…訳がわかんねぇことばっかりだよ」
「クスッ。それが結構楽しいクセに?」
視線を上げて、陸の大きな瞳を見る。
「ハハッ。マジでそうなのかも。つーか、自分で思ってるよりも、むちゃくちゃなお前にハマってんのかもな?お前がいなかった3か月…つまんなかったし」
「……え」
「その顔はわかってねぇな」
そう言った途端、陸が真剣な表情になった。
「俺、お前が好きだって言ってんの」