キミに…Kiss
俺の肩に手を置き、いつになく真剣な表情を見せたと思ったら…
「それもこれも…全部。オレのため!」
と言って龍二が長い舌を出して丸い眼球を上に向け、今度はバカ面を見せてきやがった。
「付き合ってらんねぇよ」
「冷めきった瞳で見んな!」
「……バーカ」
「バカって言うな!お前だって顔がイイだけで、オレと成績同じくらいじゃねぇか!」
顔をまっ赤にさせて、龍二が俺の言葉にムキになる。
───バカ女とバカ龍ニ。