キミに…Kiss

で、結局…その目に負けた俺。


深いため息を吐きながら、バカ女をおぶったまま2階の1番奥の部屋へ行った。


「ホントに迷惑かけてゴメンね。ここが愛理の部屋なの」



───ガチャッ



「ベッドに寝かせてもらっていい?」


なんで俺がそこまでしなきゃいけねぇんだよ。


この親子…俺に恨みでもあんのか。


心の中でブツブツと文句を言いつつ、母親の言う通りコイツをベッドに寝かせた。


「はぁ……。なんなんだよ」


人の気も知らねぇで、バカ女は眠ったまんま。


早くここから出るに限ると思って『じゃ、帰ります』って言おうした。
< 79 / 321 >

この作品をシェア

pagetop