年 下 溺 愛 系 彼 氏 。
「…こんなところかな?何か分かんない所あった?」

「いえ、大丈夫です!!」




私の話を聞きながら、真剣にメモを取っていた中島くん。

熱心だな…




「じゃあ、次は仕事内容の説明するね。」

「はい!!」

「じゃあ、戻ろ。」

私と中島くんは、また来た道を引き返して

デスクに戻ったのだった。






























仕事を一通り説明し終わると、

ふと気づいたことが。




「…今気付いたけど…デスク、隣なんだね。」

「らしいです!!よろしくお願いします、琴美先輩!」

「あぁ…うん。」




元気だなぁ、この子…

私もあんな時があったのかな。

…あの人のせいで…




「…先輩?」

「えっ!?」




気が付くと、中島くんが私の顔を覗き込んでいた。

いけない、仕事中なのに…!!




「あっ…ごめんね。何もない。」

「そうですか…ねぇ、先輩?」

「何?」

「…急なんですけど…」

「…うん。」

「俺、先輩のこと好きになっちゃいました。」

「…はぁ?」




何を急に言いだすんだこの子は。

あぁ、上司をからかって遊ぶのが今どきの子のブームとか?

全く…嫌な遊び。

そう思って中島くんを見るけど、

中島くんの顔はとても冗談を言っているようには見えない。

すごく真面目な顔をしている。




「…何の冗談よ…」

「冗談なんかじゃありません。本気で好きになったんです。」

「…悪いけど…男の人の"好き"って言葉、そう簡単に信じれないから。」




…私だって、昔は告白されたら嬉しかった。

でも…今は、その気持ちに嘘がないのか疑ってしまうだけ。

こうなったのも全部、あの人のせい…




「…じゃあ、俺が信じさせてあげます!」

「はっ?」
< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop