Four you ~2+2=4=2×2~
昼休み。初日から憂鬱になっている私に話しかけてきたのは、あろうことか手塚姉妹だった。
「詩音」
「…どないしたん?」
「お昼、食べに行こう」
「えっ? …ウチ?」
お昼ご飯に誘われるなんて、初めてのことだった。だからどう考えても私しかいないのに、後ろを振り向き、私であることを確かめるなんてことをしてしまった。
「うん。…ほら、行こう」
「アタシ達が行く前に、欲しいメニューの食券なくなっちゃうかもじゃん」
そんなことないでしょ、と笑いながら、私達三人は食堂へと向かうのだった。
全寮制の高校ということで、普通の高校と比べれば食堂は果てしないレベルで広い。何かあった時は体育館よりここに集合した方が安心できそうだ。
「うわ…」
「やっぱ混んでるね…」
「こんなに混むもんなん?」
小学校では給食、中学校ではお弁当だったため、学食で食堂を利用するのはこれが初めてだった。
「う~ん…混むだろうなって思ってはいたけど、さすがにこれは私も予想してなかった…」
「アタシ、並んでる間にトイレ行きたくなるかも…」
そう言って若奈が後ろを振り向いた瞬間、私達の後ろに並んでいたある人物が反射的に挨拶をした。
「お、誰かと思ったら手塚姉妹じゃん。それに、作家先生も」
後ろに並んでいたのは、氷室兄弟だった。快活に話す弟とは対照的に、兄は弟の後ろで眼鏡を拭いていた。
「何か、双子同士仲良くやっていけそうだな。改めてよろしく!」
弟の物おじしない性格が、私には羨ましかった。
「詩音」
「…どないしたん?」
「お昼、食べに行こう」
「えっ? …ウチ?」
お昼ご飯に誘われるなんて、初めてのことだった。だからどう考えても私しかいないのに、後ろを振り向き、私であることを確かめるなんてことをしてしまった。
「うん。…ほら、行こう」
「アタシ達が行く前に、欲しいメニューの食券なくなっちゃうかもじゃん」
そんなことないでしょ、と笑いながら、私達三人は食堂へと向かうのだった。
全寮制の高校ということで、普通の高校と比べれば食堂は果てしないレベルで広い。何かあった時は体育館よりここに集合した方が安心できそうだ。
「うわ…」
「やっぱ混んでるね…」
「こんなに混むもんなん?」
小学校では給食、中学校ではお弁当だったため、学食で食堂を利用するのはこれが初めてだった。
「う~ん…混むだろうなって思ってはいたけど、さすがにこれは私も予想してなかった…」
「アタシ、並んでる間にトイレ行きたくなるかも…」
そう言って若奈が後ろを振り向いた瞬間、私達の後ろに並んでいたある人物が反射的に挨拶をした。
「お、誰かと思ったら手塚姉妹じゃん。それに、作家先生も」
後ろに並んでいたのは、氷室兄弟だった。快活に話す弟とは対照的に、兄は弟の後ろで眼鏡を拭いていた。
「何か、双子同士仲良くやっていけそうだな。改めてよろしく!」
弟の物おじしない性格が、私には羨ましかった。