Four you ~2+2=4=2×2~
「…あの」
話に割って入るという、私にとってはもっとも苦手なことをしてみる。さっき輪に入れなかった分のエネルギーを、今使った。…お腹が空いた。
「ん?」
「もしかして…関西出身なんですか?」
「そうやけど…そうなん?」
「はい! ウチも関西から来たんです!」
意外なところで見つけた関西仲間に、思いのほか浮足立ってしまった。しかし、それはおばちゃんも同様だったらしく…。
「へ~、関西出身なん!? いや~、まさかこんな所で会えるなんて思ってもみいひんかったわ…。よろしゅうね~」
「こちらこそ!」
「えっ、どの辺?」
「ウチはえっと…塚本の辺りで…」
「いや、おばちゃんもやで! 地元まで一緒なんて、えらい偶然やね~」
「なになに、詩音?」
「知り合い?」
何の抵抗もなく話に入ってくる手塚姉妹に、若干おののいてしまった。…いやいや、これが普通なんだ。慣れないと…。
「知り合いってわけやないねんけど、ウチと地元が一緒やってん」
「それで地元トークに華を咲かせててんよ。…あ、そうや」
おばちゃんはポケットに手を突っ込み、五つのアメ玉を取り出した。
「アメちゃん、いる? サービスしとくわ。お近づきのしるしに」
「いいんですか?」
「皆の分もあるから、持って行き」
「おおきに、ありがとうございます!」
「こちらこそ、話し相手になってくれておおきに。またいつでも話しに来てな。市藤文夜(シドウ・フミヨ)って名前、ここにはおばちゃんしかおらんから、名前呼んだら一発で出てくるで」
話に割って入るという、私にとってはもっとも苦手なことをしてみる。さっき輪に入れなかった分のエネルギーを、今使った。…お腹が空いた。
「ん?」
「もしかして…関西出身なんですか?」
「そうやけど…そうなん?」
「はい! ウチも関西から来たんです!」
意外なところで見つけた関西仲間に、思いのほか浮足立ってしまった。しかし、それはおばちゃんも同様だったらしく…。
「へ~、関西出身なん!? いや~、まさかこんな所で会えるなんて思ってもみいひんかったわ…。よろしゅうね~」
「こちらこそ!」
「えっ、どの辺?」
「ウチはえっと…塚本の辺りで…」
「いや、おばちゃんもやで! 地元まで一緒なんて、えらい偶然やね~」
「なになに、詩音?」
「知り合い?」
何の抵抗もなく話に入ってくる手塚姉妹に、若干おののいてしまった。…いやいや、これが普通なんだ。慣れないと…。
「知り合いってわけやないねんけど、ウチと地元が一緒やってん」
「それで地元トークに華を咲かせててんよ。…あ、そうや」
おばちゃんはポケットに手を突っ込み、五つのアメ玉を取り出した。
「アメちゃん、いる? サービスしとくわ。お近づきのしるしに」
「いいんですか?」
「皆の分もあるから、持って行き」
「おおきに、ありがとうございます!」
「こちらこそ、話し相手になってくれておおきに。またいつでも話しに来てな。市藤文夜(シドウ・フミヨ)って名前、ここにはおばちゃんしかおらんから、名前呼んだら一発で出てくるで」