Four you ~2+2=4=2×2~
「…何、これ…」
映奈の手が震えだす。
「今の、メールやろ?」
「そうなんだけど…これ…」
映奈が画面を私達に見せる。その画面に映っていたのは私が先ほど誰にも見られないように送ったメールだったので、読まずともその内容は分かっていた。
私の目的は、映奈を、ひいては映奈と同じく若奈をも、クラスの中心から引きずりおろすこと。そのためには、映奈が嫌われるようなメールを送ればいいのだ。
だから私は、次のようなメールを送った。
「僕は君と同じだ。だから、僕は君を追う」
特に深い意味があるわけでもなかった。送り主も分からないような謎のメールにしておけば、何でもよかった。
「…何やこのメール…気持ち悪っ…」
私が三人を誘導しようとした直後、若奈が口を開いた。
「放っておけばいいんじゃない? 迷惑メールの一種だと思うし。…まぁ、確かに不安にはなるけど…」
「私もそれがいいって思ってるんだけどね。…でも、もし万が一ってことがあったら…」
「万が一ってどんな場合だよ? 若奈の言う通り、ここは無視しておくのがオレも正解だと思うぞ」
「…そうだよね」
舌打ちを、音にはしなかった。その代わり何倍も、歯を食いしばった口の中で反響させた。
誤算だった。
手塚姉妹は二人で一つだが、それはどちらもを攻略しないと意味がないということだ。映奈を貶めようとしたからって、若奈が何とも思わなければ、映奈だって何とも思わない、ということになる。
手塚姉妹を貶めるなんて無理だ。そう思った時に、聖都が珍しく強い語気で言い放った。
映奈の手が震えだす。
「今の、メールやろ?」
「そうなんだけど…これ…」
映奈が画面を私達に見せる。その画面に映っていたのは私が先ほど誰にも見られないように送ったメールだったので、読まずともその内容は分かっていた。
私の目的は、映奈を、ひいては映奈と同じく若奈をも、クラスの中心から引きずりおろすこと。そのためには、映奈が嫌われるようなメールを送ればいいのだ。
だから私は、次のようなメールを送った。
「僕は君と同じだ。だから、僕は君を追う」
特に深い意味があるわけでもなかった。送り主も分からないような謎のメールにしておけば、何でもよかった。
「…何やこのメール…気持ち悪っ…」
私が三人を誘導しようとした直後、若奈が口を開いた。
「放っておけばいいんじゃない? 迷惑メールの一種だと思うし。…まぁ、確かに不安にはなるけど…」
「私もそれがいいって思ってるんだけどね。…でも、もし万が一ってことがあったら…」
「万が一ってどんな場合だよ? 若奈の言う通り、ここは無視しておくのがオレも正解だと思うぞ」
「…そうだよね」
舌打ちを、音にはしなかった。その代わり何倍も、歯を食いしばった口の中で反響させた。
誤算だった。
手塚姉妹は二人で一つだが、それはどちらもを攻略しないと意味がないということだ。映奈を貶めようとしたからって、若奈が何とも思わなければ、映奈だって何とも思わない、ということになる。
手塚姉妹を貶めるなんて無理だ。そう思った時に、聖都が珍しく強い語気で言い放った。