Four you ~2+2=4=2×2~
「…待て…!」
「どうした、聖都?」
「…そのメールの文面から察するに…相手は恐らく…映奈のストーカーだ…」
「ストーカー!?」
直都が一歩後ろに後ずさる。
「…映奈…心当たりはあるか…?」
「いや、ないって…。ないでしょ、若奈?」
「うん…。アタシ達、ずっと一緒にいるから…映奈だけにストーカーがいるなんて、そんなのあり得ない」
「…映奈だけとは限らない…それに…心当たりがないとしたらかなり悪質だ…」
「どういうことなん?」
「…つまり相手は映奈と若奈…二人のどちらにも気づかれないようにストーキングしている…そんな相手だ…きっとこれは前座にすぎない…もっと巧妙な手口を使うはずだ…」
願ってもないチャンスだった。頭をフル回転させ、映奈にストーカーがいるということを完全に信じ切っている体で演技をする。
「…堪忍な、二人とも…」
「えっ?」
「えっ?」
「…ウチ…巻き込まれたくないねん…」
そう言い残して、教室を飛び出す。
「待てよ!」
直都の声。そして私のすぐ後ろに、足音。ここから再び、私の計画通りとなる。色んな意味で熱い男である直都は、こんな風に飛び出して行った私を、放ってなどおけないはずだ。
「…直都…!」
続いて、もう一つの足音。これはきっと聖都のものだ。
二人が私に追いつくまで、私も全力で走る。変に止まって怪しまれでもしたら元も子もない。
「どうした、聖都?」
「…そのメールの文面から察するに…相手は恐らく…映奈のストーカーだ…」
「ストーカー!?」
直都が一歩後ろに後ずさる。
「…映奈…心当たりはあるか…?」
「いや、ないって…。ないでしょ、若奈?」
「うん…。アタシ達、ずっと一緒にいるから…映奈だけにストーカーがいるなんて、そんなのあり得ない」
「…映奈だけとは限らない…それに…心当たりがないとしたらかなり悪質だ…」
「どういうことなん?」
「…つまり相手は映奈と若奈…二人のどちらにも気づかれないようにストーキングしている…そんな相手だ…きっとこれは前座にすぎない…もっと巧妙な手口を使うはずだ…」
願ってもないチャンスだった。頭をフル回転させ、映奈にストーカーがいるということを完全に信じ切っている体で演技をする。
「…堪忍な、二人とも…」
「えっ?」
「えっ?」
「…ウチ…巻き込まれたくないねん…」
そう言い残して、教室を飛び出す。
「待てよ!」
直都の声。そして私のすぐ後ろに、足音。ここから再び、私の計画通りとなる。色んな意味で熱い男である直都は、こんな風に飛び出して行った私を、放ってなどおけないはずだ。
「…直都…!」
続いて、もう一つの足音。これはきっと聖都のものだ。
二人が私に追いつくまで、私も全力で走る。変に止まって怪しまれでもしたら元も子もない。