Four you ~2+2=4=2×2~
「津田!」

二人は案外すぐに私に追いついた。

「…はぁ、はぁ…」

だけど息が荒れているのは、嘘じゃなかった。

「…どうした…急に飛び出して…」

聖都の方はあまり運動はしないのだろう。私ほどではないが、少し息が荒れていた。

「…怖いねん」
「…怖い…?」
「あの二人と関わったら…そのストーカーがウチらにも関わってくるやろ?」
「まだそうだって決まったわけじゃないだろ? それにそもそも、ストーカーがいるかどうかも確定してない」
「せやけど!」

直都の言葉を遮る。

「せやけどもし…もし聖都の言う通りに、そんな手口を使うストーカーがあのメールを送ってたんやとしたらどないするん!? わざわざそのストーカーに関わりに行きたくなんかないやろ!?」
「じゃあ助けないといけないだろ!」

直都が声を荒げる。

「何で助けるって発想にならないんだよ! 自分が無事ならそれでいいってことか!? そんなの身勝手だ!」
「…落ち着け…直都…正直な話…俺もあの二人には関わらない方がいいと思ってる…」
「聖都まで何言ってるんだよ!?」
「…津田は決して自分のことだけを考えているというわけじゃない…俺達に話したなら…俺達のことも心配していると考えた方が自然じゃないか…?」
「聖都、お前自分が何言ってるか分かってんのか?」
「…それに…助けるにしても…その方法がない…それなのに助けるなんて…その方が無責任だ…」

聖都の声に、直都は舌打ちをしながらも、うなずいた。
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