Four you ~2+2=4=2×2~
「何? 皆知ってるの?」
先生が聞くと、女子のほとんどがうなずいた。
「津田さん、もったいぶってないで言ったら? もしかしたら『あ~、あの人か』ってなるかもしれないし」
そして私は、半ば嬉々としながら、しかし体面上は照れて恥ずかしい様子を装って、サイトでの名前を名乗った。
「…『C-ON』っていいます。…ウチの…ペンネーム…」
女子のうち十人ほどが、黄色い歓声を上げた。
…やった、人気者になれた…!
しかし、その喜びに浸れたのも、私の二つ後の子の自己紹介が始まるまでだった。
「ほら、やっぱりそうなったでしょ? …じゃあ次、手塚さん、お願いします」
「はい」
私と入れ替わりで、後ろの子が立つ。
「手塚映奈(テヅカ・エイナ)です。えっと…趣味は特にないんですけど…ペーパークラフトで色々作ったりしてます。よろしくお願いします」
映奈―と呼んでいたのでここでもそう言うけれど―は、私とは違って人前で話すのにそこまで抵抗がないタイプのようで、しっかりと喋れていた。
「ペーパークラフトってどんなの?」
「う~んと…こんな感じです」
しかも事前に練習していた私よりも用意周到で、自分で作ったものと思われるしおりを持ってきていた。
…別にここまでなら、私の喜びの余韻はまだ続いていた。でも問題は、この後だった。
先生が聞くと、女子のほとんどがうなずいた。
「津田さん、もったいぶってないで言ったら? もしかしたら『あ~、あの人か』ってなるかもしれないし」
そして私は、半ば嬉々としながら、しかし体面上は照れて恥ずかしい様子を装って、サイトでの名前を名乗った。
「…『C-ON』っていいます。…ウチの…ペンネーム…」
女子のうち十人ほどが、黄色い歓声を上げた。
…やった、人気者になれた…!
しかし、その喜びに浸れたのも、私の二つ後の子の自己紹介が始まるまでだった。
「ほら、やっぱりそうなったでしょ? …じゃあ次、手塚さん、お願いします」
「はい」
私と入れ替わりで、後ろの子が立つ。
「手塚映奈(テヅカ・エイナ)です。えっと…趣味は特にないんですけど…ペーパークラフトで色々作ったりしてます。よろしくお願いします」
映奈―と呼んでいたのでここでもそう言うけれど―は、私とは違って人前で話すのにそこまで抵抗がないタイプのようで、しっかりと喋れていた。
「ペーパークラフトってどんなの?」
「う~んと…こんな感じです」
しかも事前に練習していた私よりも用意周到で、自分で作ったものと思われるしおりを持ってきていた。
…別にここまでなら、私の喜びの余韻はまだ続いていた。でも問題は、この後だった。