Four you ~2+2=4=2×2~
その目はやはり少年のようだけれど、その後ろに何か、哀しみと安心感を帯びたものを感じたのは嘘ではなかった。
「…あれ? そういえば二人は…もしかして双子?」
先輩が映奈と若奈に交互に目を配る。
「はい、そうなんです」
「やっぱり気づいちゃいますか?」
「そりゃそうでしょ。そんなに似てるのに、赤の他人だったって方がびっくりするよ~」
手塚姉妹は顔を見合わせると、クスクスと笑った。
「…あれ? ってことは!」
耶色先輩の声が一段と大きくなる。
「どないしたんですか、耶色先輩?」
「この部活、双子が二組もいるってことじゃん!」
「えっ?」
双子が二組…。部室から漏れていた声の記憶が、やたらとはっきりしたものになった。
そして部室に入ると、私にはとっくに予想できていた光景が広がっていた。
演劇部のほかの先輩方に混ざって、氷室兄弟がいた。
「紹介しま~す! 新しく入ることになった、津田詩音ちゃん、手塚映奈ちゃん、手塚若奈ちゃんで~す!」
先輩方が拍手をする中、氷室兄弟は少し戸惑っているように思われた。
「あれ?」
「聖都と直都じゃん。何でいるの?」
「それはこっちのセリフだって。何でお前らが?」
「…入部することになったと言ってただろ…俺達と同じだ…」
「ん? ってことは、入部するん?」
「おう!」
「…そう…」
色んな意味で楽しい演劇部になりそうなのは、誰もが想像できただろう。
「…あれ? そういえば二人は…もしかして双子?」
先輩が映奈と若奈に交互に目を配る。
「はい、そうなんです」
「やっぱり気づいちゃいますか?」
「そりゃそうでしょ。そんなに似てるのに、赤の他人だったって方がびっくりするよ~」
手塚姉妹は顔を見合わせると、クスクスと笑った。
「…あれ? ってことは!」
耶色先輩の声が一段と大きくなる。
「どないしたんですか、耶色先輩?」
「この部活、双子が二組もいるってことじゃん!」
「えっ?」
双子が二組…。部室から漏れていた声の記憶が、やたらとはっきりしたものになった。
そして部室に入ると、私にはとっくに予想できていた光景が広がっていた。
演劇部のほかの先輩方に混ざって、氷室兄弟がいた。
「紹介しま~す! 新しく入ることになった、津田詩音ちゃん、手塚映奈ちゃん、手塚若奈ちゃんで~す!」
先輩方が拍手をする中、氷室兄弟は少し戸惑っているように思われた。
「あれ?」
「聖都と直都じゃん。何でいるの?」
「それはこっちのセリフだって。何でお前らが?」
「…入部することになったと言ってただろ…俺達と同じだ…」
「ん? ってことは、入部するん?」
「おう!」
「…そう…」
色んな意味で楽しい演劇部になりそうなのは、誰もが想像できただろう。