Four you ~2+2=4=2×2~
「では次…手塚さん、お願いします」
さっきも呼ばれたはずの名前を、先生はもう一度呼んだ。
「はい」
さっきと同じ声がした。振り向くと、そこにいたのはやはり映奈だった。
変な夢でも見ている気分だった。今立っている映奈の前には、確かに映奈が座っている。そして、立っている映奈の方を見ているのだ。
…久しぶりに訳が分からなくなった。しかし立っている映奈は、それを無視して自己紹介を始めた。そしてその時に、抱いていた疑問も全て解けることとなる。
「手塚若奈(テヅカ・ワカナ)です。えっと…趣味は特にないんですけど…ペーパークラフトで色々作ったりしてます。よろしくお願いします。…あっ、あと、さっきの映奈とは双子です」
教室からどよめきが上がる。
「やっぱりそうだよね? いや~、名簿見た時に、名前も一文字違いだし顔もそっくりだから、双子かなって思ってて。…どっちがお姉さん?」
「こっちです」
「こっちです」
二人の声は見事にシンクロし、そしてその指は二つとも映奈を指さしていた。
「へ~、本当にシンクロするんだね、双子って…」
「まぁ、一卵性ですから」
「色々と同じになっちゃうのも無理はないです」
二人はクラスメートから興味を持った目にさらされていたが、C-ONとして知られている私がここにいる、というインパクトには負けていた。…もうあんなことにはならない。そう信じていた私がいた。
「…それじゃ次、氷室君」
自己紹介も後半戦に突入したと思われる頃、私の人生を大きく変えた彼が、初めて私の知る所となった。
さっきも呼ばれたはずの名前を、先生はもう一度呼んだ。
「はい」
さっきと同じ声がした。振り向くと、そこにいたのはやはり映奈だった。
変な夢でも見ている気分だった。今立っている映奈の前には、確かに映奈が座っている。そして、立っている映奈の方を見ているのだ。
…久しぶりに訳が分からなくなった。しかし立っている映奈は、それを無視して自己紹介を始めた。そしてその時に、抱いていた疑問も全て解けることとなる。
「手塚若奈(テヅカ・ワカナ)です。えっと…趣味は特にないんですけど…ペーパークラフトで色々作ったりしてます。よろしくお願いします。…あっ、あと、さっきの映奈とは双子です」
教室からどよめきが上がる。
「やっぱりそうだよね? いや~、名簿見た時に、名前も一文字違いだし顔もそっくりだから、双子かなって思ってて。…どっちがお姉さん?」
「こっちです」
「こっちです」
二人の声は見事にシンクロし、そしてその指は二つとも映奈を指さしていた。
「へ~、本当にシンクロするんだね、双子って…」
「まぁ、一卵性ですから」
「色々と同じになっちゃうのも無理はないです」
二人はクラスメートから興味を持った目にさらされていたが、C-ONとして知られている私がここにいる、というインパクトには負けていた。…もうあんなことにはならない。そう信じていた私がいた。
「…それじゃ次、氷室君」
自己紹介も後半戦に突入したと思われる頃、私の人生を大きく変えた彼が、初めて私の知る所となった。