Four you ~2+2=4=2×2~
「…そうや…二人とも、ちょっとええ?」
布団から起き上がり、振り向きざまに二人を見る。
「何、急用?」
「今いい所だったのに…」
「あっ…堪忍な。…それより、ウチ思いついてん」
「思いついた?」
「何を?」
「二人の恋を実らせる方法!」
その瞬間、二人の目が信じられないほどに丸くなった。
「えっ、嘘!?」
「どんな方法? すぐ教えて! …待って、メモしないと…」
「う~ん…思いついたって言うても、成功するかどうか分からんねんけど…」
私の声はまるで聞こえていないらしく、二人は子供の目になっていた。
「…あのな、二人とも、見た目よう似てるやろ? そこをうまいこと利用するねん」
「見た目を利用?」
「具体的に言うたら…入れ替わるってこと」
「…入れ替わる…?」
二人の頭上に、「?」がはっきりと見えた。
「映奈は聖都が好きで、若奈は直都が好きなんやろ? でも聖都は若奈が好きで、直都は映奈のことが好きやねん。それは知ってるやろ?」
「うん…」
「それやったら、映奈が若奈になって、若奈が映奈になったらええねん」
「…ん? どういうこと?」
「だって、映奈が若奈になって、映奈が好きな聖都にアプローチするやろ? そしたら聖都は若奈やって思ってるから、何かしらの応答をしてくれるはず。そこで、映奈は映奈に戻るねん」
「…騙すってこと?」
映奈の顔が若干険しくなる。
「騙すんじゃなくて、聖都の恋のベクトルをゆっくり映奈に向けていくってこと。あくまでも、嘘をついたらアカン。名乗らんようにしといて、それでだんだん若奈から元の自分に戻っていく…」
布団から起き上がり、振り向きざまに二人を見る。
「何、急用?」
「今いい所だったのに…」
「あっ…堪忍な。…それより、ウチ思いついてん」
「思いついた?」
「何を?」
「二人の恋を実らせる方法!」
その瞬間、二人の目が信じられないほどに丸くなった。
「えっ、嘘!?」
「どんな方法? すぐ教えて! …待って、メモしないと…」
「う~ん…思いついたって言うても、成功するかどうか分からんねんけど…」
私の声はまるで聞こえていないらしく、二人は子供の目になっていた。
「…あのな、二人とも、見た目よう似てるやろ? そこをうまいこと利用するねん」
「見た目を利用?」
「具体的に言うたら…入れ替わるってこと」
「…入れ替わる…?」
二人の頭上に、「?」がはっきりと見えた。
「映奈は聖都が好きで、若奈は直都が好きなんやろ? でも聖都は若奈が好きで、直都は映奈のことが好きやねん。それは知ってるやろ?」
「うん…」
「それやったら、映奈が若奈になって、若奈が映奈になったらええねん」
「…ん? どういうこと?」
「だって、映奈が若奈になって、映奈が好きな聖都にアプローチするやろ? そしたら聖都は若奈やって思ってるから、何かしらの応答をしてくれるはず。そこで、映奈は映奈に戻るねん」
「…騙すってこと?」
映奈の顔が若干険しくなる。
「騙すんじゃなくて、聖都の恋のベクトルをゆっくり映奈に向けていくってこと。あくまでも、嘘をついたらアカン。名乗らんようにしといて、それでだんだん若奈から元の自分に戻っていく…」