押しかけ社員になります!
カ、チャ。はぁ、…部長。こんなに好きにさせないでください。泣きたいくらい好きです。…切ないです。好きになり過ぎました。何ですか今の…。ヘナヘナと廊下にへたり込んだ。
あぁ、私、この思いを忘れたくない。微かに残る部長の香り。自分を抱きしめたら部長の香りに包まれた。まるでさっき迄のように…部長の腕の中に居るみたい。
この香りに包まれて部長と眠ろう…。
金曜。部長は出勤して来なかった。
休暇を取ったらしい。私は知らない。
…もしかして、お母様の具合が悪くなったとかでは。ううん、不確かな事を勝手に決め付けてはいけない。しかも良くない事をだ。
部長が昨夜長居をしなかった事は、今日の休みに繋がっている気がした。
…今夜は帰って来て居るのだろうか。
週末行く事は決めていた事。だから、駄目になったら部長から連絡が来るはず。
私は一度家に帰り、準備万端整え、部長の部屋に向かうだけ。
お泊りの準備って、して行った方がいいのかな。
洋服も?
ちょっとした荷物になってしまう。
そんな気合い充分に訪問したら、引かれないかな…。
…下着の替えくらいにしておこう。その方がいい。
部長が以前言っていた言葉を真に受けてはいけない。