押しかけ社員になります!

「部長…引きませんか?何だか…エロい女だとか、思って、引いたりしませんか?」

「思わないよ、引かない。好きで求めてくれるなんてむしろ嬉しいよ。俺に対してだけ求めてくれるのは大歓迎だ。そんなのをエロいなんて言っていたら、世の中の男は不特定多数にみんなもっとエロいんだぞ?」

「…部長も?」

「俺もだ。男だからな。だけど誤解はするなよ?西野にだけだからな」

「あ…はい」

「じゃあ、帰らなくても良くなったか?」

「はい」

「…よし。だったらもう少し寝よう。少し無理をさせたかも知れない」

「はい…。沢山…愛されましたから」

…優しくです。胸に抱かれて眠るのは安心する。だけど半端無いくらいドキドキもする。好きもあるけど、恥ずかしさもやはりある。眠れない…。


「部長…」

「ん、どうした…、眠れないのか?」

優しい声だ。ぐっと抱き寄せてくれた。腕の中に収めるみたいに囲い込んでくれた。頭に触れ髪を撫でる。

「ぁ…はい。部長と居るからだと思います。こうして肌をピトッとくっつけているのが原因かと」

言いながら益々ドキドキしてきた。

「…どうする」

「え、あの、どうするとは?」

「…もう少しするか。なんなら…ちょっと激しくしてみるか…」

顎に指を当て、考えている。

「ぇえ?」

部長、そんな真面目な顔で…なんて事を…。

「そしたら多分…ドキドキしてたってすぐ寝てしまうだろう…」

「け、結構です」

このまま大人しく横になってますから。それだけでも大丈夫は大丈夫なんです。

「…じゃあ、…早速」

「あ、いや。…違います。しなくていいの方です」

もう…顔はすぐ目の前にあった。…抱き合ったままなんだから。ぁ…部長…準備万端…、臨戦体勢なんだから。

「…しかしなぁ。こうなってはもう止められないんだ…返事はどっちでも…してたよ…」

部長ぉ…。
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