押しかけ社員になります!
ひ、秘書ぉ?…どうして…?。
「あの、いきなり、話が飛んで、益々、頭がついていけてません」
「んー、そうだな。まあ、追い追いに。そんなに大袈裟なものでも無い」
大袈裟では無い秘書?それは…何も出来ない秘書?まだ全然よく解らない話…。追い追いかぁ…。その内、纏めてドカンと来そうで、ちょっと怖いな。部長の呟きは軽く無いからな~。
「…何か今の内にしておいた方がいいのでしょうか?」
「んー、…別に無いかな」
「そうですか」
何ですか?何かを避けたような、フワッとした話…。揺さぶるだけ揺さぶっておいて。もう。絶対、何か言おうとしている事があるんだ。…怖いわ~。
あ、そろそろバスローブ、着替えようかな。もう充分、汗もひいてるし。…下着だって着けたい。…こんなスースーした格好のまま、真面目に話していたなんて…。楽過ぎてすっかり忘れていた。
……ロールキャベツ美味しかったな。
「部長、美味しかったです、ご馳走様でした。片付けは私がしますね。その前にちょっと…着替えて来ます」
「俺も一緒にするよ」
ん?一緒にって、いくら何でも片付けの事よね。
「珈琲入れておいたぞ。それと、これ」
あ、ミルフィーユ!
「冷凍のフォカッチャ、買うついでに買ったんだ」
「サイズが凄く食べやすく作ってあって嬉しいです。頂きます。…美味し~い」
チーズ風味のカスタードに苺がサンドされている。美味しい。
「…幸せそうに食べるな…」
あ、…。いけない。パクッと…食べてしまった。
「すみません。…恥ずかしい」
一応、口を押さえながら話した。
「何故謝る。謝るなんておかしいだろ」
「でも…」
上品にスマートに食べなければ…年齢的にも、正直もうキツイですから…。それに…表立った場所なら、これからは部長に迷惑になる事にもなる…。
少しずつでも直していかないと。