押しかけ社員になります！

余計な事を思い出していては益々眠れない。
西野のやつ…何度も抱き直しながら、がっつり抱き着いて来たりして…。

エレベーターは立派な個室だ。狭くて余計個室感があるのに…。

男は情けないな。

西野に限らず、抱き着かれたらその先、してもいいんじゃないかと思ってしまう。流されて、すぐしたがる。
身体に正直に行動したくなるし、止められなくなる。
好きだからなのか、ただの衝動のみなのか、解らない奴だって居る。
だから、すぐ冷めた、とか、もう好きじゃないとか言う。…やりたいだけの奴。

男としては俺も同じなのかも知れない。
自分の気持ちは押さえなければと、どこか思っているのに、西野の事、こうして想像してしまっている。

…後ろから抱き着いて来るし。あれは結構ヤバいんだ。神経の鈍い背中にだって、感じてしまった西野の体の感触。
もう少しこのままとか言うから、感触と共に妙に余韻が残ってしまったじゃないか。

…参った。これでは高校生と変わらない。…はぁ。西野、何してるかな。

天井を見たって見える訳でもないけど。相変わらず、レポートを作製してるのか…。
長く一緒に居て、苦しくなるのは俺か…。

距離を取らないといけない…。
日頃西野に言ってるが…今夜は俺が悶絶しそうだ。