押しかけ社員になります!
「はぁ、…馬鹿だな…西野…」
「はい…」
馬鹿でも何でもいい。部長…部長からしてくれるなんて……あ。
「はぁ…お前が来なくても、俺が行っていたかも知れない…」
抱き上げて運ばれた先、ベッドに降ろされた。
ぁ…、んん…ん。
上になった部長と唇を重ねた。優しく顔を包みながら唇を甘く食む…。
「…俺だって眠れ無いんだ、このベッドで。お前が俺の睡眠を妨げるから…」
熱を帯びた瞳は鋭く見つめるのに、優しくシーツで身体を包んでくれた。
ん、ん、…。
「はぁ…部長…駄目なら…好きになってくれなくていいです。今夜だけでもいいんです。そのつもりで来ました。…恋しい衝動が抑えられなくて。私とシて…良かったら…そういう関係性でもいい。それも駄目ですか?部長が辛く無い方で。私はそれでもいい…。私は部長が欲しいんです。言葉では襲えても、現実は女だから襲えません。
でも、今夜、会いたくなって…、部長が恋しくなって、だから来てしまいました。
だから…、襲ってください」
女にも衝動ってあっていいの?…。それとも私が特殊なの?
こんないきなり来たりして…肉食女は嫌われる?
…どうしよう…だんだん冷静になって来ると、言わないでいい事まで、言い過ぎたかも知れないって思えてきた。
部長、引いた?…。体だけっていうのも、そんな奴だったのかって……駄目だった?
「…馬鹿だな西野。…そんな事、言うな…。
そんなつもりでは抱かない。抱くのは西野が欲しいからだ。…襲うぞ…いいか?」
うぅ…部長ぉ~~。
「…はい」
襲って…。
「…寒いか?」
髪を掬い上げられて、耳の辺りを手が包む。大きな手だ。…見つめられた。好きで堪らない人に見つめられる…恥ずかしい事、この上ない。
「はい、…少し」
「すぐ…熱くなる…」
あ。…抱きしめられた。強くて…胸が苦しい。
「ほら…」
え、あ、部長…。徐に手を取られ胸に当てられた。
「こんなに暴れて騒がしいんだ。…逃げるのは…止めようと思う。思うなんて、まだ弱気だな…。
西野、こんな俺の、心の居場所になってくれるか…」
「は、い…」
部長~~。