押しかけ社員になります!
着地失敗?
更にだ。部長の巧みな仕事ぶりに身体の何処も彼処も、いいようにされ続けていた。もう…お手上げです。
まだこの段階で、おかしくなりそうです。なってます。げ、限界です…部長。とっくに負けは認めました。
「部、長…もう…」
「まだだ…」
あっ。そんな…あ、…殺生な…。ぁ…。
「チュ……西野、…まずい事になった。……どうする?」
あ…え?…何ですか?…。
部長らしくない。文章が成立していませんよ?
どうしたんです?
「んん…、何、が…で、しょう?」
聞いてる余裕なんて私には無いんですからね。それでも、…律儀に聞いてますけど。
「…はぁぁ悪い、うっかりだ。忘れていた。
しばらくご無沙汰だったから、その…無いって事、忘れてた。
西野、だから、どうする?」
う、なるほど。アレですね?
でもだからって、私に委ねられても…。
こんな状態にされて、私が止めましょうって言うとでも?
バッグの中から、はい、ありますよ、なんて取り出すような準備のいい女だったらどうするのです?…残念ながら、そんな段取りは出来ていませんが。
私だって、部長恋しさに勢いで来ちゃったんだから。そんな冷静さは持ち合わせていなかったもの。
…でも。一つの可能性として。
「あの、部長…、私を信じられますか?私の言う言葉も」
「ああ、勿論信じられるけど。どう言う事だ?」
この期に及んで何を信じろと言うんだ?
「はい。では、私を信じて頂いて。でも絶対、100パーセント大丈夫って訳では無いですが。
つまり…今日、私はは安全日だと云うことです」
そういう事です。しかし、衝動に任せて賭けをしてはいけない。後から望まない代償がと、思われる事になってはいけない。
…そういう事か…。一気に嫌なモノが頭を過ぎった。いや、実際、何も無く、あの時は妊娠した訳でもなかったんだ。だが、何だか…冷めていく、…引いていく。はぁ、無理だ。
「…すまない、西野。……はぁ」
私の横に転がり萎えた。
額、目の上に腕を乗せて、息を吐いた。