押しかけ社員になります!
やっぱり、使うには不安な代物よね。私も、そうは思う。…はぁ。
未開封の箱ならまだしも、バラされた袋に完全な信用があるかってなると…正直、不安しかない。使わないのが大正解。これをロシアンルーレット的に使うのも…。全て安全な物だとは思うけど…。
冷静になった部長に感謝だ。流石、百戦錬磨。よね?今日はもう大人しく寝た方がいい。
「部長…」
「なんだ?」
「隣に…一緒に寝てもいいですか?」
「駄目だ。…と言うとでも思うか?ほら、入って来い」
「はい!」
めくられた布団目掛けてダイブした。
「うぉー、…西野。静かにしろと言ってるだろ…」
「…ごめんなさい。だって、…嬉しいんです」
だって今は日頃の冷たいあしらいが嘘のようなんですから。
「あー、風呂入るか?元々濡れてたし、…流したいだろう、身体。一緒に入りたいところだが、今日のところは何もかもお預けだな。
待ってろ、溜めてくるから」
「あ、有難うございます」
お、おわー。この姿。惜しげもなく晒されたパンツ一枚の部長の姿を知ってるのは会社でも私だけよね?
……流石に全裸移動はしないのね。…。何もかも、今の私だけに与えられた特権!
綺麗な背筋…。不摂生とは縁がなさそうな身体。
カチャ。
カチャ。
あ、帰って来た。………眼福…。……ほぉ。前は前で…うっすら割れた腹筋…。
キャー、いやー。あの胸に…抱かれてしまったなんて。…幸せです、部長!
「…西野。やっぱり堪えられなくなったのか?」
「え?」
「…身体よじって、声あげてるから。最後までしないにしても、やっぱり続けるか?」
慌てて起き上がった。
「いやいや、違います。違う事で昂揚していただけです。保養をしていたんです。
…対象ブツは同じですけど…」
「ん?なんだ?最後の方、よく聞こえなかったが」
あ…、部長…。ベッドに腰を下ろして、肩なんか抱かないでぇ。
「…部長の身体、綺麗な身体だなと、そう思って…ほくそ笑んでいただけです…」
「フ。…実は俺も、浴室で妄想してたよ。西野の入浴する姿」
「ぇえっ!」
「ハハハ、嘘だよ。冗談に決まってる。そんな、自分を苦しめる妄想はしない。ほら、もう入れるから風呂に行け」
「…はい」
「あぁ、表示みたら大丈夫そうだったから、軽く洗ってワンピース、乾燥機に入れてあるから」
「あ、有難うございます」
冷静…なんて気の効く出来る人。