押しかけ社員になります!

明日はお弁当の日。
お昼、レポートを持って行こう。
ご飯中にまた議論していると思われる狙いもあるが、私はこの部長のファイルの、返事のようなモノを見て欲しくなった。
部長のそれとは違って、きっと感情や思いばかりを切々と綴ったモノになる事は間違いない。
これが、男脳、女脳の違いかも知れない。

女は感情の生き物だと聞いた事がある。
そうだとしても、そうでなくても、思いは伝えたい。私を本当に信じて好きになって欲しいから。
時間はどんなにかかっても構わない。
…部長のリハビリになるのなら、私はずっと好きで待ち続けるから。

それでも、本気で迷惑だと言われる事になったら…思いを口にするのは止めよう。
片思いなら迷惑にはならないだろうから。
尤も、もう好きはバレてるし、…未遂までしてしまったけれど。

はぁ、部長、…苦しいです。私は好きで好きで、堪らなく苦しいです。

…キスして抱きしめて、なんて言わなきゃ良かった。ううん、夜中に部長の部屋になんか行かなければ良かった。
唇が、部長の唇を覚えている。触れられた身体も…。忘れられない。

一度火がついてしまった身体は、どんなに時間が経っても収まらない。…焦がれてしまう。…部長がいけないんです。未遂でも、…あんなに一杯…限界までイジメるから…。

はぁ…よし。これ以上妄想に深入りしない内に、お弁当のメニュー考えるか。
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