押しかけ社員になります!

俺自身が俺の行動を俯瞰で見ていた。こんなに衝動的に行動する俺は珍しいんじゃないかって。本来の俺は、そんな人間なのかも知れない。だだ、理性というものがあるなら、その力を借りて行動していただけなんだろう。それと過去の経験…。

驚く程、西野との関係、急展開している。俺からさせているのか…。
今まで人を好きにならずにいようとした反動か。…きっとそうだ。それも大いにある。
好きになる事に飢えているんだ。誰だっていいわけじゃない。西野だからだ。
西野…。抱きしめて寝よう。そのくらいはいいよな?俺がそうしたいんだ。

添え物のように置いてあったけど、和え物も炒め物も、水餃子に合わせて、さりげなく中華の味に寄せて作ってあった。白身魚を蒸して、あんかけにしてあったのも旨かったな。
あり合わせと言いながらも、時間を把握して頑張ってくれたんだな。初めて食べる、弁当以外の家でのご飯でもあるとか、思ったんじゃないのかな。…面倒、かけたな、しんどいのに。本当にお茶漬け程度で良かったんだが。そう言っておいても、そうはならないだろうが。
お礼にランチに誘わないと駄目だな。また、まんまとしてやられたな。勿論、西野はそんなつもりでご飯を作ってくれた訳では無いんだが。性格は解っているのかと問うたが、そんな俺の性格は把握されてる気もする。こんな事をされると、礼儀として何か返すってな。
一緒にランチに行くことになりそうだな。

はぁ、西野、この温もりは手放せなくなりそうだ。安らぐな…。衝動は別として、よく眠れそうだ。俺の中にすっぽりと納まって、柔らかくて温かい…。
西野、俺は俺なりに決めたんだ。
直ぐでは無い。さっきも言った。いずれは結婚したいと思っている。そう思い始めた。
…悠長にしていられる程、若くも無いんだが。
いい傾向だと喜んでくれるか?結婚するならお前だと思っている。ん~、とにかく一緒に居たいと思っている。
俺という人間を知って受け入れてくれるならだが。
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