押しかけ社員になります!

「…西野?もう言い切ったか?大丈夫だ。そんな事でという言い方はよく無いが、その事で駄目になるなんて事は無い。そりゃあ…いいに越した事は無いが。んん。例え身体の相性が最悪だったとしても、俺は構わない。関係無い。それは西野を嫌いになる理由にはならない。気にする必要なんか全然無い。
それに、その事は…何とかなる。何とかする。駄目なら少しずつ…開発していけばだな…。んんん。それよりも西野と一緒に居る事の方がどんな事より大事なんだ。…大丈夫だ。キスの相性は抜群にいい。だろ?抱きしめる感触も凄くいい。許されるなら、ずっと抱きしめていたいくらいだ。その先だって、相性はきっといいに決まっている。そう思わないか?俺はそう思っている。西野がどう感じるかは、西野でないと解らないけどな…。どうしても気になるなら、シてみてから決めて貰って構わないぞ?それで駄目っていうなら、その場合、俺が捨てられてしまうって事だな」

部長…。そんな言われ方をされたら、抗う理由は何も無い。こんなに優しく、強い思いで抱きしめられて…。
…恥ずかしい。身体の関係を優先に気にした自分が何だか凄く恥ずかしい。……なんて返事をしよう。

「西野…俺の中でスースーと、安心した顔で眠ってくれるお前が愛おしくてな…」

え、…何の話?

「寝る訳じゃないって言ってたのに、俺が風呂から戻ったら眠っていて…。暫く時間も忘れて見ていた。抱きしめたくて…起こさないようにそっと侵入して、抱きしめた。
…ドキドキしたよ、凄く。本当、年甲斐も無く、ドキドキした。
寝ているから、少し上から見る加減で、首筋が見えて…それが綺麗で、何とも…堪らなくなった。勝手だよな…。
触れたくなって身体を離して、それで……すまん、前を開けた。首に触れ鎖骨の辺りに口づけた。しるしがうっすらついてしまった。白くて綺麗な肌に小さく薄く色がついた。ゾクッとした。
馬鹿だろ?…それを見たら、何だか一気に熱いモノが沸き上がって来た。血が騒いだ。西野は…俺のモノだって。…本当にすまん。あれだけ大丈夫だと言っておきながら…。それからは衝動が抑えられなくなった。そして、服をはだけて…ゆっくり…起こさないように袖を抜いた。時間をかけて…本能のまま堪能させて貰った。引いたか?エロおやじ振りに」

首を振った。…そんな。詳細に打ち明けられても…。益々、なんて言ったら良いのか。
とにかく、そんなにされてた自分は、本当に身じろぎ一つしなかったのだろうか…。逆に不安になる。…恥ずかしい。どうだったんだろう。今はそればかりが気になった。

「…男の人ですから。大丈夫です、引いたりしませんよ。あの…それより私は…」

馬鹿、聞いてどうするのよ。…もう。

「西野か?西野はな…」
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