押しかけ社員になります!
アイスクリームの袋も、パンツの入った袋も放り投げた。
「あっ!部長ー。アイスクリームが…」
「そんな物より西野だ」
抱きしめたくなるじゃないか。そうだろ?さあ、西野。抱きしめさせてくれ。
タイミングが悪かった。アイスクリームの袋を拾おうと、しゃがんだ西野に俺の腕は空振った。
ぁ…西野…。仕方ない、俺もしゃがんで西野の前に胡座をかいた。
「部長?」
「はぁ。俺は、最近は甘いのは足りてたんだ。だから、食後のアイスも必要無くなってたんだ。…西野。
こっちが甘いって知ってるからな。俺はアイスより何より、こっちがいい…」
熱く見つめられ、顔を包まれ、親指でなぞられた唇は部長の唇を待ちわびていた。唇が重なった。ゆっくり食みながら、囲うように腕を回された。不安定な口づけは啄むように続いた。
後ろから頭に手を当てがわれ、次第に深く探られるモノに変わった。
んー、もう…駄、目。膝を伸ばされ床に倒された。唇は耳に触れ、熱い息が微かにかかった。首筋を唇が這っていく。服の裾から手が…。あ。それは。
「…駄目……駄目です」
部長の腕をやんわり掴んだ。
「…だよなぁ。…はぁ駄目か?」
「…駄目です…だから…来ちゃ駄目なんです」
行く事にもなってたけど…。
「ゔ~。…ちょっとだけ。ちょっとだけ触ったら駄目か?」
「駄目です。…駄目に決まってます。…ちょっとじゃ済まなくなるでしょ?聞かないでください」
自分が苦しくなるって一番ご存知でしょ?
「ゔ~、ゔ~」
部長……。
「…はい。お風呂入ってください」
コンビニの袋に手を伸ばし、部長の手を取り、渡した。
「ふぅ…うん。……入ってくるか…」
手を取り合って身体を起こし、立ち上がった。
もう。…仕方ない。
「来週、一緒に入りましょ?」
「!!。本当か?!」
「…は、はい」
いきなり元気になった。…実行するかどうかは、私次第ですけど?ご機嫌取りじゃないですからね。…。
チュ。あ、…もう…。フフ。
「フフン。よ~し、風呂入って来る」
…悪い女だ、私…。