好きって言ったら信じてくれる?


それから、また沈黙が続く。




「そういえば、そろそろ球技大会だね。」




ふと、先輩が話しかけてきた。




「そうですね。球技大会も体育祭実行委員が運営するんですよね?」



「うーん、いや、企画はHR委員で体実は運営の手伝いだけ。でも、そろそろ集まりあるかもね。」



「そうなんですか。」



「水野、体実の話ぐらいしか乗ってくれないよね。」



「他に、先輩と何を話すんですか?」




なんか、ちょっとむっとして冷たく言う。




「いろいろ、あるじゃん。昨日見たテレビとか。好きな歌手とか。」



「そもそも、そんな話題振られた覚えないんですけど?」



「そうだっけ?でも、話しかけるなオーラ出してるよ。」



「そんなことないですよ。話しかけられたのに無視とかしませんし 。」




「言ったね?無視しないって。良いこと聞いた。」




言ったそばからちょっと後悔 。




でも、無視したこともないんですけど。
今だって、話してるし。



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