好きって言ったら信じてくれる?


先輩はにこにこ笑ってこちらを見てくる。




「今日の水野は素直でかわいい。」



「まだ、ご飯食べ終わってないんです!」



やっぱり、私は可愛いげのないことしか言えない。



「それで、ダメ?その友達と一緒でもいいから。」



「ますます、嫌です。莉央と先輩となに話せって言うんですか!」



「えー、いいじゃん。」



「絶対、嫌です」


とこの調子で先輩と応酬が続いたあと、ついに先輩が諦めてくれた。



「水野ともっと一緒にいたいのにな。
まぁ、どうせ委員会が始まったら嫌でも一緒にいることになるだろうけど。」



思わせ振りで意地悪な笑顔と不吉な予言を残して。



先輩の言葉にいちいち反応したら駄目だとわかってるのに。



予鈴が鳴り響き、そんなに時間が経っていたことに驚く。



どれだけ、ゆっくりお弁当食べてたんだろ、私。



結構、楽しかったなんて認めたくないけどでも確かに楽しかった。



今度こそ、さっと立って「では、失礼します。」と先輩が立ち出す前に急いでその場を去った。



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