好きって言ったら信じてくれる?


立花先輩は用具の係長で私は副係長ということで、久しぶりの一緒のお仕事。


体育祭前は、毎日のように会っていたからなんだか懐かしい気持ち。


だから、ついはりきって元気よく答えてしまった。


変って思ったかな、と先輩の顔を伺う。


先輩は案の定、にやけた顔。



ムッとして見上げると、今度は吹き出した。



「…先輩、なんで笑うんですか!」




非難する私に笑いをこらえきれてない先輩が謝るけどしゃくぜんとしない。






「ごめんってば。ただ、久しぶりにいい笑顔って思っただけだから。」



私、笑顔だったのか、と衝撃を受ける。



気恥ずかしくって、それを隠すように言い返していた。



「っ、それだけなら、なおさらなんで笑うんですか!」



「それは、水野が悪いんだよ。かわいいから。」


「な、」


「慌てて真顔を作ったのも、むっとしてるのも全部。顔に出ててかわいい。」


「立花先輩!」


一瞬、かわいいに反応した自分が嫌になる。


笑顔がかわいいとか、言うわけないじゃん。わかってるのに。



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