好きって言ったら信じてくれる?
映画デートは決戦のとき
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私は、常に待ち合わせには早めに行くタイプだ。
今日は、先輩と約束した日。
今日も例に漏れず、早めに家を出た。
ただ、少し早すぎたかもしれない。
このまま、行ったら30分くらい前についてしまう。
昨日の夜、早めに床に着いたのになかなか眠れなかったことが嘘のように今朝はすっきりと目を覚ました。
朝ごはんを食べたあと、ゆっくりと身支度をしてもたっぷりと時間が余る。
髪を結び直してみたり、テレビのニュースを眺めたりしても、そわそわして落ち着かない。
結局、コートまできて部屋の中をうろうろしたあと、早すぎることは承知で家を出た。
一人で歩いているとついついペースが早くなる。
これ以上早くついてもしょうがないのに。
待ち合わせの駅が見えてきて、少しだけペースを落とす。
と、改札前の電柱に先輩がもたれ掛かっているのが見えた。
さすがに、別人かなと思って歩きながらじっと見つめる。
でも、近づけば近づくほど「先輩だ」という根拠のない自信がわいてくる。
ふと、視線を感じたのか体を柱に預けたまま先輩が顔を上げた。