好きって言ったら信じてくれる?
その後の話




「おめでとー!亜紀。」



月曜日の朝早く、莉央を屋上に続く階段に呼び出して昨日のことを伝えると、食い気味で祝福してくれた。


私は、屋上のドアにもたれ掛かりそのまま座った。



莉央は向かい合うように腰掛けると得意気な顔。



「だから、言ったでしょ。あんなに見るからに先輩は亜紀のこと好きなのに気づいてもらえないの可哀想だった。」



その言葉は否定できなくて苦笑いする。



「自分の気持ちさえ、わかってなかったし。」


言い訳のように言うと、莉央はニヤリと笑う。


「今は、わかってるってことだよね?



「かもね。」



「あれ、亜紀顔赤いよー?」



「うるさい。」


「あーーーー!」



莉央は急に叫ぶと立ち上がった。



「私、今日日直なんだった。ごめん、行かないと。」



そう言うなり、階段を駆け下りる。



「え、莉央が行くんなら私ももう戻る…。」



私も腰を浮かしかけたけれど、多分私の言葉は莉央には届いてない。

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